■俺は夜中に〝昼寝〟をした。
10月17日の23時くらいに、眠気が急に襲ってきた。
23時に眠くなるのは、普通の人は珍しいことではないかもしれないが、「25時間生活実験中」の俺にとってはやや意外だった。とはいえ今日俺は14時45分に起きた。だから23時といえば、起床後8時間程度だ。つまり朝6時起きの人にとっては、午後14時頃に相当する時間だ。つまりちょうど〝昼寝時〟だ。俺は0時まで踏ん張ったが、やっぱり眠いのでちょっとだけ〝昼寝〟をすることに。
不安だったのは、いかんせん時刻が時刻なだけに、そのまま朝の6時まで眠りほうけてしまって、結局〝通常モード〟に戻ってしまうのではないかということだった。これですべて25時間生活はおじゃんだ。でもそれならそれでいいのかもしれない。もしも6時間寝てしまったら、それだけ気づかないうちに俺は睡眠不足に陥っていたということを意味する。それは身体に毒。俺は特にアラームも設定せず〝昼寝〟を開始。
すると0時30分に自然と目が覚めた。
やっぱり単なる昼寝的眠気だったのだ。25時間生活をしていると、襲われる眠気が〝昼寝的〟なのか〝ちゃんとした夜の眠気〟なのか区別がつかないから厄介だ。うん。頭もすっきり。問題ない。25時間生活は続行だ。
●スケジュール確認
10月17日(終了)9時から16時まで。→実際は8時40分~14時45分まで寝た。
10月18日(予定)10時から17時まで。
■体内時計25時間は間違いだった!?
朝10時まで暇なので、俺は「体内時計25時間説」についてちゃんと調べておくことにした。
もちろん俺はこの実験企画をする上でちょこっとだけこの説について調べていたし、どうやら現在は否定されているということぐらいは知っていた。ただあまり詳しくは調べていなかったのだ。
結論を言えば25時間というのは不正確で、「24時間10分」が平均らしい。ちょっと長そうなのでよく読んでいなかったがこの記事をよく読んでみよう。
要するに人間には体内時計というのがあって、一日のリズムというのがあるらしい。
それはぴったり外界のリズムと同じではない。平均は24時間10分。つまり全体としては24時間より「やや長い」。ということらしい。
ちょっと変なのは「なぜ体内時計は24時間ではないのか?」という部分(4ページ)だ。周期が長い人(つまり25時間くらいの人)は夜勤に強くて、周期が短い(きっちり24時間の人)は朝に強いと書いてある。周期なのだから、そういう話じゃないのでは?結局「朝型」「夜型」に結論を持っていくのは間違い。そうじゃなくて「周期が長い人は、朝型と夜型の変動が激しい」という解釈をしなければいけないはずだ。
しかしとりあえず「平均24時間10分」という結論は、ソースがちゃんとしているっぽい。ありがたく利用させてもらおう。そしてこれはあくまで平均であって、最長でも24時間40分という人もいるということもしっかり押さえておこう。
結局この記事は「新しい知見を提供します」みたいなことを言っているが、とりあえず人の体内時計は大抵ズレているという点では、別に従来の見解となんら変わりがないのだ。元々「25時間説」を提唱していた人も、別にそこまで分刻みで言ったつもりだったのかは怪しい。「体内時計はズレている」ということを「25時間」という表現で、わかりやすく伝えようとしただけじゃないのだろうか?それを「ウソだ」と切り捨てるのは、ちょっと大胆だ。
■感情の浮き沈みの激しい俺の体内時計のズレはきっと長いはずだ。でもその正確なズレは何分だ?
いずれにせよ周期の調節は、周期が長い人ほど難しくなるとは言えそうだ。10分くらいのズレの人なら調節は簡単。しかし30分、40分とズレが長くなるにつれてなかなか調節できなくなっていくはずだ。ほっとくと夜更かししがちな俺はおそらく周期が長い方なのだろう。「睡眠不足」っていうのは鬱にも直結する。実際気分の浮き沈みは穏やかとは言えない俺。やっぱり俺は体内時計のズレが大きい方なのだ。
でも、正確には何分ズレているのだろう……?
「25時間生活」の当面の目標が決まった。
「自分のズレが何分なのか正確に把握する」。もしもそれがわかれば人生バラ色だ。そのズレに合わせたスケジュールを立てられるようになり、死ぬまで俺は睡眠不足で悩むことはなくなる。そして起きている間は常に100%の実力を発揮できる。生活に無駄がなくなるのだ。しかも感情のコントロールも楽チン。
でも一体どうしたらそれがわかる?
そのためには、まず「そもそも体内時計ってなに」ということをはっきりさせたらよさそうだな。それから毎日のデータも重要になりそうだな。
よし、今後は「体内時計」を掘り下げて調べてみよう。
第6回