寝る部

誰よりも寝ることにストイックな男が、寝る間を惜しんで「寝る」と「あるある」を研究するブログ

「起承転結」の意味。寝る部ライティングテクニック第3段

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「起承転結」はご存知でしょう。文章構成の大原則。でも結局これを心がけるのは聞いた瞬間だけで、実際そうなってんのかどうかというのがわからなくて、それを意識して書いている人はいない。確かにこれってちょっとよくわからない。

「転」は、簡単に言えば「起と承と、違う」というだけの意味なのです。起と承で、似たことを2回繰り返して、そして3回目は変えろということ。「転」は別に読者の度肝を抜くとかそういうことではなく、前の2つとは相対的に違う話題、というだけでそれ以上でもそれ以下でもない。そしてそれで、度肝を抜けるのです。

そもそも人間の性質として、「A、A'」と、2回似たものが繰り返された時って、自然と規則性みたいなものを見出そうとしてしまう傾向がある。意識する、しないに関わらず人間の思考パターンみたいなものがそう考える仕組みになっている。だから似たことが2回繰り返されると、本能的に無意識のうちに「あ、3回目も来る……」と期待しまう。そしてその3回目に違うことをする。そうすると、(たとえどんなことでも)とても劇的に感じるというのが、起承転結の本当の意味なのです。「3つ目でオチ」とかも言いますが、それが「2つ目」ではないのは、まだ1個しか提示されていない段階だと、規則性を見出していないからです。「承って」いないのです。

起承転結は中国の漢詩の書き方らしいですが、私がこの起承転結の本質を悟ったのは、ビートルズでした。気付くとビートルズの曲ってほとんどが、この構成。Aメロみたいのが2回繰り返されて、その後転調がある。そして最後にまたAメロに戻る。という構成の曲ばかり。たとえば「PLEASE PLEASE ME」なんか聴いて感じてほしい。すごい単純な曲です。「ふん」とちょっとバカにします。でもその転調部分のドラマチックなこと。また「結」のところで、Aメロに戻ってきた時になんか、ちょっと感動的なのです。

2回似たことを繰り返して、3回目でまったく違うフレーズを入れる。で、4回目でまた戻す。と言うこの構成のすごさをビートルズに教えられて、私はこの起承転結の本当の意味に気づきました。

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