どうもこんにちは。
この前、ライターとして仕事をしている身の上で見つけ出した、誰も言っていない本質的なライティングテクニックの一つをご紹介しました。
「同じことを何回も何回も言う」というテクニック。
tsukarukatamade.hatenablog.com
驚愕のテクニックと言うか、極めて本質的な方法なのではないでしょうか。これが意外と反応があったので、やっぱり「書く」ということに多くの人達が苦しんでいるのではないかと思い、もう少し色々なテクニックを書こうと思います。
まずは「書くネタの探し方」です。
- ネタ探しの、書くプロセス全体の中の位置づけ
- よく言われているブログネタの出し方――「キーワード」と「メディア」
- リサーチから始めてはいけない。
- 紙にとりあえず10個書き出す。途中でいいネタが見つかっても。
- 「ネタを教えてやる」
- あと4個のところで、どうしても途中で行き詰まった時は?
- まとめ――こだわりは捨てず、でも無理に清貧ぶらず、ブログを続ける。
ネタ探しの、書くプロセス全体の中の位置づけ
書くという作業はだいたい4つのプロセスに分かれます。
1つ目はネタ探し。
2つ目はリサーチ。
3つ目は粗々書き(あらあらがき)。
4つ目が推敲。
この4つの作業を一度にいっぺんにやろうとするから、できない。例えばネタが頭の中であるていど完成している場合は、自然と書くことができます。ですが、全くの無の状態になるとネタ探しから始めなければいけなくなって、さらに残り3つのプロセスを行わなければいけないから大変になってしまうのです。で、「あれ、なんで今日は調子が悪いんだろう」となる。「昨日はあんなにスムーズに書けたのに……」となる。いや、昨日はネタがすでに頭の中で醸成されていたに過ぎないのです。それにそのネタ選びも、あなたが「書きたい!」と熱中できるようなものが選べていた。そしてその一プロセスを飛ばしてしまっているから書けない、というだけなのです。
「大変な作業は分割せよ」が基本。「あれ、今日はなんか調子いいな」とか「調子悪いな」とかある場合、この4つのプロセスのどこまで進んでいるかを意識的にチェックしてみることで、光が見えます。
そして一番最初の「ネタ探し」が、残り3つの作業が楽しくなるか、まるで泥を掘り起こすような、とんでもなく苦しいものになるかを左右する鍵と言えるでしょう。
自分が「書きたい!」と思えるようなネタ探しはどうすればいいか。
私は独自の方法を完全に作業まで落とし込んだテクを開発してます。
よく言われているブログネタの出し方――「キーワード」と「メディア」
ネタの出し方はブロガーとかライターが色々書いています。
「ネタ切れを解消する方法」とか「ブログ初心者が記事を書くための記事ネタの探し方」です。
大概のところ多いのは「キーワードを使ってネタを探そう」という意見。グーグルのキーワードプランナーやGoogleサジェストを利用してネタを探す。あるいはブロガーが言うのが「経験をネタにしようぜ」とか「メディアからネタを得ようぜ」。そして「常にブログのネタにならないかということを考えようぜ」もよく言います。
「キーワードを探す」、それから「メディアを調べる」という大体2派に分かれる。
リサーチから始めてはいけない。
とはいえ、経験から探すといっても、それをやり尽くしたから困っている。キーワードから探すといっても、そもそも書く気が起こらないものを書くのは苦痛。せっかくやるのだから、もっと自分が書く気があるもの、どうしても世間に表現したいものを見つけたいのではないでしょうか?
そもそも「キーワードチェック」と「メディアチェック」って、私に言わせると「ネタ探し」ではなくて「リサーチ」です。リサーチとネタ探しは明確に違う。そもそも自分が書きたいと思えるような話題が見つかっていない。やっぱりいちプロセスをすっ飛ばしているわけだから、それで書けるわけがない。私がここでご紹介するのは「俺ならこういう事が書ける!」「これをぜったい伝えたい!」というネタを見つけ出す方法のことです。
そしてそれはとりあえずGoogleの上位に該当しているサイトでは紹介されていません。ニーズは後で考えること。ニーズを中心に書くとそれこそ「書かされている」という事態になり、書くことに嫌気がさしてくるのです。まして読者はそういったことはしっかりと見抜きます。
信念も糞もなく、金儲けのためにやっているヨゴレな雰囲気がバンバン出ます。
紙にとりあえず10個書き出す。途中でいいネタが見つかっても。
私は仕事で記事案を出さなきゃいけない時があります。そのような時もサクッと仕事をこなせる方法はもう見つけ出しています。
それは「手を使う」です。
B5のコピー用紙とシャーペンを用意したらそこに10個ネタを出す。最低でも10個は出してみる。たとえいいものが途中で見つかっても、10個出すまでは終わらせない。そのようなことをするとものすごくいいネタになります。
コツとしては箇条書きはいけない。箇条書きは、手が止まるからです。ブワーっと「1個目はこれ、2個目はこれ。えーと、あと3個目は……」みたいに文章で書いていきます。
特に重要なのは「これ、いいな」と思ったアイデアを捨てること。所詮頭の中だけで思いついたようなネタは一瞬すごいと思っても、案外他人からすると大したことないことがよくあります。それに誰かしらが書いているものです。
いいも悪いもひっくるめて10個、根性で出してみる、数で勝負。このようにネタ探しをリサーチとは独立した作業にすることによって、自分でも思いつかないような、ひいては誰も思いついていないアイデアを思いつくことができるのです。
「ネタを教えてやる」
しかしながらどのようにして10個を猛烈なスピードで、アイデアを出せばいいのか。
「簡単に言うけど10個も思い浮かべるのは大変だ。それができないから困っているんだ。」と思ったかもしれません。実は私の今紹介している方法のオリジナリティは「ネタを絞り出す方法」、この部分です。
実は結構あっさり10個のアイデアを出せる方法を、私は見つけています。
それが「教えてやる。」です。
例えばホームベーカリーの紹介をしたい。単なる商品紹介の記事とかではなく、機能性やスペックの羅列とかではなく、別の話題から読者を引きつけて、上手に紹介していきたい。その切り口はないかというケースを考えてみましょう。
一体どんな話から始めれば、自分はホームベーカリーを、スムーズに、自分も楽しく、読者も楽しく、ノリノリに紹介できるか。
しかもその切り口を20分くらいで見つけなければいけない。
あなたはそのような試練に立たされた。
その時にどうすればいいか。
まずすることは、紙とシャーペンを用意。用意したら、紙の一番上に「俺はホームベーカリーのネタなんてとっくに思い浮かんでいる。」とまず書きます。続いて「だいたい2520個ぐらいアイディアが浮かんでいるが、そのうち10個だけ厳選して教えてやる。」と書きます。そして「まず1個目のすごいアイディアは、父の日にプレゼントとして最適だというネタ。2個目は夏バテで食欲が出ない時の対処法というネタ。3個目は………………」とガンガン出していくのです。
「俺は2520個のアイディアが浮かんでいる」
まるでバカです。
そもそも浮かんでいないからこんな作業をしているわけですから。それに一人でやってますし、「誰に教えるの」とも思ってしまいます。でも、この「教えてやる」スタンス、「もうすでにアイディアは俺の中で出まくってて、それをてめえらに教えてやる。感謝しろよ。」という上のスタンスに無理矢理立つことで、いいアイディアが浮かびやすくなるのです。
「教えてやっからよく聞けよ」と、1個たりともアイデアが出ていない時に、まず手で書いてみる。この「手で書いてみる」のが重要、怪しい宗教で課せられる、信者の作文みたいなもので、不思議な洗脳パワーがあるものです。頭のどこかで「あー、俺には2500ぐらいアイデアが浮かんでんだなあ。すごいですね。」とどうしても思ってしまうのです。そうした上で10個ぐらいアイデアを出せばOK。
あと4個のところで、どうしても途中で行き詰まった時は?
でも6個で限界が来て、あと4つがどうしても浮かばない時はどうしたらいいでしょうか。
そんな時も、腕を組んで考えてはいけません。手を止めてはいけません。ひたすら書く。
アイディアが浮かんでいないのに何を書けばいいのかというと、例によって、あの「俺」の登場です。「既に俺は、5個素晴らしいアイデアを出したわけだが、6個目はさらにとてつもなく素晴らしいアイデアだ。しかしながらあまりスピーディーに教えすぎるとお前たちはその素晴らしさに気づかないだろう。てめえらはバカだからだ。だからしっかり心の準備をして聞いて欲しい。いいか。6個目こそが最も驚くべき、すごいとんでもないアイデアなのだ。まずいま一度、今どんなアイディアを出しているかをおさらいしておこう。「ホームベーカリーを紹介するのに、最適なネタ探し」をしているわけだが、その6個目として、「暑さに負けないパンメニューとは」だ。さて、7個目に移ろう。7個目は……」
という風に手を止めずに書き続ける。
わかりますでしょうか?
強がりながら時間稼ぎをするのです。
さらにハードルを上げるようなことを書くと、ちょっと時間稼ぎができる。「思い浮かばないよう……。えーん。」なんて頭で思いつつも、そうは死んでも書かない。「余裕で思い浮かんでいるけれども、おまえら(←誰かよくわかりませんが)のためにちょっと休憩してやろう」みたいな風に、思い浮かばないことをあくまで絶対に認めないのです。
そうすることによって、自分でもびっくりするような角度のネタが思いつきます。間違いありません。
まとめ――こだわりは捨てず、でも無理に清貧ぶらず、ブログを続ける。
↑実際私がネタを根性で絞り出している模様。なんか恥ずかしいので、あまり人に見せたくない。
さて今回はライティングの4つのプロセスのうちの一番最初のブログのネタ探しというものをご紹介してきました。こうやって毎日の仕事を、私はあっという間に片付けています。
ネタを10個出す。
まだネットに頼らない。
キーワードプランナーや他のメディアを調べるといった作業は、あくまでネタ探しの最終手段。それで思い浮かんだ10個から、実際に書くネタを決めた時にはじめてネットを利用して、世の中の意見やニーズと照らし合わせてみるのです。でもそれは次の「リサーチ」の話。
大体30分もいらず、10個浮かびます。だいたいその2割ぐらいが使えるアイディアですので、1時間で4個ぐらいブログのネタが浮かぶのです。それに「1000字1万円」みたいな、絶対この仕事は失敗できない、という、強烈なプレッシャーがかかっている時でも、確実にクライアントの要求に応えるいい仕事ができます。
ニーズはもちろん大事です。でもそれを中心にしすぎると、金儲けだけに目を血走らせたヨゴレアフィリエイターです。一方で、完全にアフィリエイトや収益を無視して「広告はぜったい載せないぜ!」みたいにうたう「清貧タイプ」の人は、それはそれで「ネット野蛮時代」の申し子です。
自分なりのこだわりみたいなものは譲らず、しかもそれでいて、相手の役に立った分の心ばかりのお礼ぐらいはもらう。「三方良し」な更新を続けるための方法として、このネタ探しの方法を実践してみてください。